建設業許可業者の帳簿等の保管について

建設業の許可を受けた業者は、請負契約の内容を適切に整理した「帳簿」及び「営業に関する図書」を営業所ごとに備え付け、保存しなければいけません。

帳簿等の保管は、営業所ごととされていますので、本社で一括管理などはできません。また、帳簿等の保存や、備付をしていない場合建設業法違反となりますので、注意が必要です。

帳簿について

【記載内容】

①営業所の代表者の氏名及びその者が営業所の代表となった年月日

②注文者と締結した建設工事の請負契約に関する事項

 ・請負った建設工事の名称、工事現場の所在地

 ・注文者との契約日

 ・注文者の商号、住所、許可番号

 ・注文者から受けた完成検査の年月日

 ・工事目的物を注文者に引き渡した年月日

③下請負人と締結した下請契約に関する事項

 ・下請負人に請け負わせた建設工事の名称、工事現場の所在地

 ・下請負人との契約日

 ・下請負人の商号、住所、許可番号

 ・下請工事の完成を確保するために自社が行った検査の年月日

 ・下請工事の目的物について下請業者から引渡しを受けた年月日

④特定建設業者が注文者(元請工事に限らない)となって資本金4,000万円未満の法人又は個人である一般建設業者と下請契約を締結したときは、上記の記載事項に加え、以下の事項

 ・支払った下請代金の額、支払年月日及び支払手段

 ・支払手形を交付した時は、その手形の金額、交付年月日、手形の満期

 ・代金の一部を支払ったときは、その後の下請代金の支払残高

 ・遅延利息を支払ったときは、その額及び支払年月日

⑤発注者(宅建業者を除く)と新築住宅建設の請負工事の契約締結したときは、上記の記載事項に加え、以下の事項

 ・当該住宅の床面積

 ・発注者と複数の建設業者との間で請負契約が締結された場合、建物瑕疵負担割合

 ・住宅瑕疵担保責任保険法人の名称

【保存期間】

①発注者と締結した新築住宅建設工事に係るものは10年間

②①以外の建設工事に係るものは5年間

※当該工事の目的物の引き渡し日から起算します。

【添付書類】

①契約書又はその写し

②特定建設業者が元請負人となって資本金4,000万円未満の一般建設業者と下請負契約を締結した場合は、下請負人に支払った下請代金の額、支払年月日及び支払手段を証明する書類(領収書等)又はその写し

③特定建設業者が元請工事について、4,000万円(建築一式工事の場合6,000万円)以上の下請契約を締結したときは、施工体制台帳のうち以下の事項が記載された部分添付

 ・実際に工事現場に置いた監理技術者の氏名及びその有する監理技術者資格

 ・自社が監理技術者以外専門技術者を置いたときは、その者の氏名、その者が管理をつかさどる建設工事の内容及びその有する主任技術者資格

 ・下請負人の商号又は名称及び許可番号

 ・下請人に請け負わせた建設工事の内容及び工期

 ・下請人が実際に工事現場に置いた主任技術者の氏名及びその有する主任技術者資格

 ・下請負人が主任技術者以外に専門技術者を置いたときは、その者の氏名、その者が管理をつかさどる建設工事の内容及びその有する主任技術者資格

営業に関する図書について

【保存する図書】

①完成図

②発注者との打合せ記録

③施工体制図

※①②については、発注者から直接請け負った元請業者が対象、③については作成義務のある特定建設業者

【保存期間】

当該建設工事の目的物の引き渡しをした時から起算して10年間

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です